zooコモノフェア、終了致しました。
ご来店下さった皆様、ありがとうございました。
なにかと慌ただしい年の瀬。
気持ちだけでもゆったりと過ごしたいですね〜
と言う事で、
zooのお財布をモデルにしたイラストと一緒に
「多分、どうでもいい話」をどうぞ。
Mさん、会長、コピペですみません。笑
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東京生まれの東京育ち。
様々な人の手を伝って、
今、私はここに居ます。
人間が、何故私を大事にしてくれるのか
その辺りは、よく分かりません。
それでも、今まで粗末に扱われた事はない。
とても幸せな人生です。
先日、驚いた事がありました。
それは・・・
私と言う1人は、1000円札さん10人分の価値があると言うこと。
優しい眼差しで見つめてくれる5000円札さんだと、
2人分の価値だと言うこと。
私にはそんな価値など無いのに・・
皆さんと同じただの1人(紙)なのに。
人間が勝手に決めた事なので、どうしようもないのですが、
私は至って普通の人(紙)であって、
価値は、みんな(紙)と同じなのです。
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生まれ育った東京から、
初めて外に出ることが出来たのは、3年目の夏でした。
一緒に旅したのは、大学生くらいの女の子。
とても優しい子で
私の事を、お守りのように大事に扱ってくれました。
可愛らしい水玉模様のお財布が心地良く、
友達(1000円札さん)は、よく入れ替わりましたが、
私は、何故か使われる事も無く、ずっと彼女と一緒でした。
彼女は、時々私の事をみつめて言うのです。
「お婆ちゃんがくれたけん、お守りと一緒や」と。
その時の優しい眼差しも大好きでした。
その為、ここで暮らすようになって、あまり旅をしなくなりました。
その彼女との初旅行。
行き先は、九州・宮崎。
彼女のお婆ちゃんが暮らす場所です。
おばあちゃんが、東京へ遊びにきていた時
都内の銀行で私と出会い(引き出し)
そのまま白い薄布にくるみ、薄桃色の封筒に入れてくれて
「都会暮らしは大変やろう。はい。ばあちゃんからのお年玉!」
そう言って、私を彼女に渡してくれました。
「良いって!ばあちゃん。ばあちゃんが使って!」
「いぃや。若いもんは遠慮したらいかん!」
「良いって!心配せんで!」
「何言いよるとねー!素直にもらわんねー!」
と・・・
お互い封筒を押し合うので、
中にいた私は、結構痛かった思い出があります。
生まれて初めて飛行機に乗りました。
空港から、おばあちゃんの家まで電車とバスを乗り継いで、
無事着いたのは、陽も傾きかけた頃。
おばあちゃんの家では、何度も彼女の名前が呼ばれ
何度も何度も幸せそうな笑い声が響きます。
出向いた人、迎える人、
どちらも、お互いを思い合っている様子が感じられる満ち足りた空気は、
初旅で疲れた私を癒してくれました。
数日が過ぎ、彼女は東京へ戻る事になりました。
帰る前の日、
お世話になったおばあちゃんへ贈り物をしようと、とあるバッグ屋さんへ。
お店は、自宅の一階部分が店舗になっていて、なかなかオシャレな作り。
店長さんらしき人が、プレゼントを彼女と一緒に選んでいる間、
なんだか・・・イヤな予感がしました。
そして!その予感は的中!
オシャレなバッグと引き換えに、私はバッグ屋さんのレジの中へ・・・(涙)
そこから先の彼女の事は分かりません。
きっと、おばあちゃんとの別れを惜しみつつ
東京へ戻って行ったのだと思いますが・・。
今では、懐かしい思い出です。
・・・
にしても・・・
私には、お札と言う役割の他に、
お守りと言う任務もあるのでしょうか・・
店長さんに「両替」され、
暗いレジの中から出られたのは嬉しいのですが・・・
その時、遊びに来ていた店長さんの友達が、
「こ~やって、お財布に入れておくと良いんだって!」
と、無理矢理私を折りはじめ・・・
「ほら!1億円!」
等と言ったばかりに、
今度は、バッグ屋さんの店長さんと、
長い付き合いになりそうです。