2014年2月19日水曜日

愛あるひと手間



 暖かみがある鮮やかな色合いに、ふわりと優しい肌触りで人気のある起毛した革。
スエード・ベロア・バックスキン・ヌバックと呼ばれるものがこれに当たりますが、その違いが意外に知られていないのも特徴のひとつかも知れません。見た目には分かりにくいのですが、スエードとベロアは、革の裏面(床面)を起毛させ独特の光沢感を引き立たせたもの。毛足が短く整っているものがスエード、粗く起毛しているものがベロアと呼ばれます。
 一方、革の表面(銀面)を使って起毛させたものが、バックスキンとヌバックです。バックスキンは革の裏面と思われがちですが、本来は鹿革の銀面を起毛したもの。ヌバックは、牛や羊革の銀面を起毛させたものです。ビロード状で美しく、どちらも希少な素材です。
これらの革は、水ぬれや汚れに弱く、日々のメンテナンスが大切。毛足に沿ってなでるようにブラッシングし、角についた汚れはこまめに取りましょう。専用のものでなくても、家庭用歯ブラシや消しゴムでも代用することが出来ます。使う前に専用の防水スプレーを使うと、水ぬれから守ってくれるだけでなく、汚れ防止にもなるのでお勧めです。使わない時には風通しの良いところを選ぶことも忘れずに。繊細だからこそ美しい素材、使う程に味わい深いものにするために、愛情を持って手にしてくださると幸いです。
昨今では、季節に関係なく、この手の素材を多く見かけます^^
発色もキレイなのでオシャレには欠かせない素材ですね〜
一方、メンテナンスについての意識が試される素材でもあります。
でもですね・・モノは考え用で、外出から戻ったら人間は手洗いうがいをするじゃないですか。あれと同じで、家に戻ったら手洗い(ブラッシング)うがい(中身を出して成型する)をしてあげるだけで、素材の持ちが、ぜんっ・・ぜん違うんです!
「え〜・・でも、面倒〜」なんて言ってちゃダメ!ダメ!文中にも書きましたが、愛情を持って使うことで、素材は必ず応えてくれます。
誰にだって・・朝起きて、顔を洗って、食事して・・と言うような、日常があるように、どんなモノにだって、そのモノ本来の日常がある。
何に対しても、愛あるひと手間をかけられる事こそが、本当に美しいのだと思います★



SOSAKUYA Miyazaki Guest House   Hiro.