2013年8月19日月曜日

革バッグを洗う②


↑洗う前       ↑洗った後
前回の記事↓
バッグを洗う①
*今回は、洗ったバッグが乾いた状態からの行程です。



濡らしたバッグは、一旦濃く変色しますが、
次第に乾いて元の色へ戻ってきます。
内面までしっかり乾いたら、次は油分の補給です。
一度に付けすぎず、少量を布に含ませ
少しずつ塗り足してあげます。
・・・なぜそうするのか?
それは、時間をかけて乾燥させた革表面のダメージを防ぐためと、
より良い艶を与える為です。
最初は、細部まで優しく拭きあげ
後半は磨くように拭きあげる。
こうする事で、使っている間に出来てしまった、
濃い部分と薄い部分の「差」を調節する事も出来ます。
オイルを塗り、少し時間をおいて乾拭き。
この作業を数回繰り返すと、見違える程に美しい艶が出てきます。
洗ったことで、形が変形したと感じる部分は、
アイロンの蒸気をあててしっかりと成型してあげて下さい。
こうして、本来の色を取り戻したバッグは、
洗う前よりも、数倍強度を増しています。
愛用のものの特性を知って、
自分で手入れできると言う事は、本当に素晴らしいことです。
どうぞ、末永く愛してあげて下さい。

余談ですが、二十年程前。
私が、自分のバッグを初めて洗った時・・・
濡らした瞬間バッグの色が変わり、
桶に入れた水も濃く変色し、染料がどんどん抜け落ちてるようで
「あ!失敗した!」と落ち込んだものです。
そればかりか、何も分からず、ブラシでゴシゴシ洗ったため、
細かな無数のキズも付けてしまいました。
けれど、全行程を経て、無事完成した時には、
オイル塗布の効果で、キズも消え(目立たなくなる)洗う前よりキレイになって、
本当に嬉しかったのを覚えています。
そして、苦労した分、そのバッグをますます大事に使うようになりました。
良い革製品は、長い付き合いになるものなので、
お天気が良く、風の心地良い日には、
「革バッグを洗うこと」に、是非!挑戦してみて下さい。





とは言え・・・
「自分で洗うのなんて面倒くさ〜い!」
「やだー!大変そうだし、ムリ〜!」
・・・。

って方は、お気軽にお持ち下さい(笑)