2013年9月17日火曜日

自分の艶を愛おしむ

ご近所に、80を過ぎて尚、キラキラと輝いているステキな方がいらっしゃいます。
年を重ねる事を、心から楽しんでいるようで、私にとっては憧れの存在です。
写真を撮るのが好き。お祭りのひょっとこも好き。珈琲は一日一杯。自称、着道楽。
明るくて楽しくて、その場に居るだけで、場の雰囲気が明るくなります。
いつも、楽しむ事を軸に考え、決して無理をしない。歳を意識しない自然体なオシャレも素敵です。

革製バッグの経年変化は、使い込んだ「艶」を楽しむもの。
人生を楽しんでいらっしゃる方のように、過ごした時間分の美しさがあるものです。
商品として生まれたてのバッグは、新しいだけに魅力的ですが
まだまだ未完成なものなのだと思います。
バッグも小物も、実際に使われて初めて「完成」と言えるのです。
そして、使っていくうちに味わい深い色艶を増した頃が、
デザインと革本来の美しさの絶頂期で、
そこに到達させるのは、紹介する私たちではなく、実際に使う方なのです。
年齢を重ねる事を楽しむように、手元で少しずつ変化していくモノ自体を愛おしむ。
毎日を、輝きのあるものにする為のヒントは、意外に身近なモノの中にあるのではないでしょうか。

例えば・・・青空に浮かぶうろこ雲に一筋の飛行機雲が線を描き、
次第になじんでいくように・・・
経年変化とは、自然の輝きを自分らしく染めあげるもので、
本当に美しいものは、その変化こそが美しいものだと思います。





昨日は敬老の日でした。
私にはもう祖父も祖母も居ませんが、
お会いしてない方の中にも、この記事に書いたおばあちゃんも、
素晴らしい方々は、本当にたくさんいらっしゃる。
いつの間にか・・
自分の親が、自分の子供に「敬老の日」を祝ってもらう事が当然のようになっていて、
いつの間にか、
自分もいい大人になって、今の自分と同じ思いをしたであろう母の気持ちを思い、
何故か切なくなったり。
泣いたり笑ったり、一喜一憂の毎日こそが、
自らに「艶」を持たせてくれるであろう全ての源泉で、
溢れる艶は、次の世代へ繋ぐための証となるのだと思います。


記事を見て新聞社に問い合わせ、
「良い記事だった!自分の事が書かれているようで感動したので、書いた本人に直接お礼が言いたい」と、会った事もない私に電話を下さったOさま。
私の方こそ本当に、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。

どうかそのまま艶を増していってください★

2013年9月11日水曜日

流れを創る

新しい事を始めよう
流される私でなく
流れを作って伝えよう




夏生まれのくせに夏が苦手な私。
酷暑をすぎ、過ごしやすくなったと同時に、
冬眠から目覚めたクマの如く、活動開始しています。笑
毎日が制作制作制作制作制作制作・・・
あ、そして新作バッグも入荷中です(汗)

月末〜来月中頃までには、
色々な事をご報告出来ると思いますので、
お楽しみに!


画像は9月に入ったらアップしようと思っていたもの。
以前作った待ち受けです^^
改めて見ると、イラストのラインが粗くて恥ずかしいのですが・・
そこは写真でカバーして(ハハハ)

その時々に、その瞬間に、
自分史上最高だと思える物を創り出していけると良いな〜♪



2013年9月4日水曜日

思い出のお店(学生編)

自宅から一時間程離れた高校に通っていた頃、
学校帰りの寄り道がとても楽しみでした。

優しいおじいちゃんとおばあちゃんが営んでいた、
小さなコロッケ屋さん。
カッコ良い女性店員さんが雰囲気のある
ウィンドーディスプレイをしてた、オシャレなブティック。
お腹が空いた時によく行った、
裏メニューのドーナツが絶品の和菓子屋さん・・。
ちっちゃな小物がいっぱいあって
時間を忘れて友達と見入った雑貨屋さん、等々。
思い出のお店は、時間が経っても鮮明に心に残っているものです。

業種は違えど、それらのお店に共通することは、
居心地が良かったことと、お店の人が親切だった事。

当時は深く考えもしませんでしたが、
自分がお店に立つ人間になり、
迎える側になって初めて・・どの方も、情熱を持って
「自分らしさ」を表現していらっしゃったのだと思えるようになりました。
日々、自分の中から沸き上がる、小さな「ワクワク」を沢山集めて居たのだろうと。

季節と時間は流れ、時代も変わり続けるけれど、
お店は、少しの幸せ感や、ワクワク感を提供出来る、
居心地の良い場でなければな。と、
秋の訪れと共に店内のディスプレイを変えながら思いました。








 
と、記事には書きましたが・・
実は・・・

優しいおじいちゃんとおばあちゃんのコロッケ屋さんは、
学校帰りと言うよりも、学校途中に行ってた。
休み時間に、学校裏のフェンスを越えて。(←既に時効ですが、やってはいけません)
だって・・授業中に良い匂いがするんだもん。行きたくなりますよね^^;
通っているうちに、すっかり打ち解けて
お二人と色んな話をするようになった。
優しい二人が大好きで、
なんとか一杯売ってあげたくて・・一念発起★
(美味しいのに、一日数個しか売れてなかった)
数人でコロッケチームを作り、
二時限目辺りから学校中に注文書を回せるよう手配。
全学年から注文をとって、無駄がないように受注生産に切り替えました^^;
そのうち・・人気が出て、数が売れるようになり、 
先生方も認めざる終えなくなってしまい、
その後めでたく、学校公認の業者になりました!(笑)

女性店員さんのブティックは、
ディスプレイもシンプルで良かったけど(コムサだったし)
当時「創作屋」の近所にあり、行きやすかった。
その方の休憩時間に合わせ、
控え室でケーキ食べるのが密かな楽しみでした。(←食い気です)

和菓子屋さんは、学校と家の中間にあって
毎日のように寄ってました。
安くて美味しくて、本当に居心地が良かった。
玄関を改造?したような売り場スペース二畳分くらいの小さなお店で、
座る所もない為、当然のように立食(笑)
馴染みになると、おばちゃんが麦茶や余り物のお菓子をくれるようになって・・
そんなある日「おやつに作りすぎた」と出してくれたドーナツが絶品★★★ 
私は、「おばちゃん、これ、絶対売れるって!」と、商品化を勧め
「知る人ぞ知る」裏メニューとして、その後、学生の間で人気を博しましたとさ!

楽しかったよな〜♪

こんな・・どうでも良いような話なら一晩中でも語れます(笑)

2013年8月31日土曜日

自分トレンド


まだまだ暑さは残りますが、季節は少しずつ秋へと向かっています。
食品売り場に秋の味覚が並び始めると同時に、
お店にも、秋物のバッグが続々と入荷してきます。
これから始まる秋冬は、革製品が好きな方にとって、一番楽しい季節。
厳しい暑さを超えたからこその嬉しい瞬間ですね。

そんな今秋のトレンドカラーは「グレイッシュトーン」
秋の定番「ボルドー」はもちろん、ブルーやグリーン等も
渋めの落ち着いた色味が多く出ています。
バッグにももちろんトレンドはありますが、
私は、あまり流行に左右されすぎずに楽しんで欲しいと考えています。
「バッグは1つのアクセサリー」として考えて頂き、
全体の引き締め役として持って頂くのがオススメです。
賑やかな柄物に加え、メタリックカラーも重要性が高まる時期なので、
挿し色に使うと良いかもしれません。
デザインとしては様々ですが、
時節柄、どこかしら「上品」なスタイルのバッグが多く出てきます。
定番のハンドやトート、人気のクラッチやショルダーも
素材や金具使いは上品なものが多いように思います。
とは言え・・やはり、トレンドばかりを気にしすぎてしまい、
全てをそれに合わせてしまうと自分らしさが無くなります。
そこで、個性的=自分らしくオシャレするのに私がオススメしたいのは
「20%のトレンド」を入れる事。
全体のバランスで言うと、ワンアイテムを足すだけ。
手持ちのもの、プラス、新しいものひとつで、
去年とは違った雰囲気を楽しめるのだと思います。
オシャレは、着回し(コーディネイト)と、着こなし(スタイリング)のバランス。
お部屋に季節のものを飾るように、旬のアイテムをプラスして
少しずつ訪れる「秋」を、自分トレンドで楽しんでみるのは如何でしょうか。






正直に言います。
こんな仕事をしているくせに・・・
普段は、新聞に目を通すくらいで、
テレビも見ないし、まして、
流行の雑誌を買って読む等と言う事は・・・基本、していません。(笑)
バッグにも、それなりに大きな流れはありますが、
デザイナーさん達はそれぞれ「流れを創る人」で
ファッションを取り扱う冊子等にアイテムを提供している側。
どの方も、それぞれ素晴らしいモノを作っていらっしゃる。
なので、私たちが扱うのは「商品」でなく「作品」だと思っています。
自分が大事にしたいのは、
「作品」を、いかに美しく魅せるか。と、
一つひとつのモノを、どう紹介していくか。ということ。

それに必要なのは、雑誌を読みあさり、流行の先端を知る事ではなく、
(もちろん、それも大事な事ではありますが・・)
自分の感性を磨く事だと思っています。
大袈裟かもしれませんが、
オシャレを楽しむ、イコール、人生を楽しむ事なのだと。



*画像右の大きいトートから時計回り*
FU-SI 牛革に型押しビッグトート
michiamo ラム革にエナメルコーティング、クチガネハンド
naniwaya ゴールドのチェーン付き2wayエナメルクラッチ
CIAO!CIAO!CHAKO! ドールプリントが楽しいトートバッグ

2013年8月28日水曜日

夏の終わり

出来るかどうか分からない事というのは、
出来る可能性を秘めていると言うことで、
考えるだけでワクワクするし、やる気も出るものだけど・・
いきなりそれが目の前に立ちはだかると、
突然、恐怖にも似た感情が湧いて、逃げ出したくなる。
仕事でもプライベートでも。
だけど、その時逃げるか逃げないかで
自分のその後の人生が大きく変わるのだとしたら
私は、絶対に逃げない。

・・・
そんな、頑固な負けず嫌いです。(そして可愛げが無い。笑)


絶体絶命!(←自分的に)の時にでも
1%の望みを捨てずにいれば、
必ず、出来るかどうか分からない事は、
出来るけどやらなかった事に変わってる。
そんなもんだと思える自分をみつける。

ホント、人生って面白いです★


今思えば、今年の夏は・・
絶対に無理だと思い込んでた数十年分の仕事を
一気にやり終える事が出来た良い夏でした。


皆様の夏はどんな日々だったのでしょうか?
8月ももうすぐ終わり、
季節は既に秋です。


*なかなか更新しないにも関わらず、
いつも見て下さってる方々へ
「いつも本当にありがとうございます。ステキな日々をお過ごし下さい。」




sosakuya Miyazaki Guest House   Hiro.

2013年8月19日月曜日

革バッグを洗う②


↑洗う前       ↑洗った後
前回の記事↓
バッグを洗う①
*今回は、洗ったバッグが乾いた状態からの行程です。



濡らしたバッグは、一旦濃く変色しますが、
次第に乾いて元の色へ戻ってきます。
内面までしっかり乾いたら、次は油分の補給です。
一度に付けすぎず、少量を布に含ませ
少しずつ塗り足してあげます。
・・・なぜそうするのか?
それは、時間をかけて乾燥させた革表面のダメージを防ぐためと、
より良い艶を与える為です。
最初は、細部まで優しく拭きあげ
後半は磨くように拭きあげる。
こうする事で、使っている間に出来てしまった、
濃い部分と薄い部分の「差」を調節する事も出来ます。
オイルを塗り、少し時間をおいて乾拭き。
この作業を数回繰り返すと、見違える程に美しい艶が出てきます。
洗ったことで、形が変形したと感じる部分は、
アイロンの蒸気をあててしっかりと成型してあげて下さい。
こうして、本来の色を取り戻したバッグは、
洗う前よりも、数倍強度を増しています。
愛用のものの特性を知って、
自分で手入れできると言う事は、本当に素晴らしいことです。
どうぞ、末永く愛してあげて下さい。

余談ですが、二十年程前。
私が、自分のバッグを初めて洗った時・・・
濡らした瞬間バッグの色が変わり、
桶に入れた水も濃く変色し、染料がどんどん抜け落ちてるようで
「あ!失敗した!」と落ち込んだものです。
そればかりか、何も分からず、ブラシでゴシゴシ洗ったため、
細かな無数のキズも付けてしまいました。
けれど、全行程を経て、無事完成した時には、
オイル塗布の効果で、キズも消え(目立たなくなる)洗う前よりキレイになって、
本当に嬉しかったのを覚えています。
そして、苦労した分、そのバッグをますます大事に使うようになりました。
良い革製品は、長い付き合いになるものなので、
お天気が良く、風の心地良い日には、
「革バッグを洗うこと」に、是非!挑戦してみて下さい。





とは言え・・・
「自分で洗うのなんて面倒くさ〜い!」
「やだー!大変そうだし、ムリ〜!」
・・・。

って方は、お気軽にお持ち下さい(笑)







2013年8月12日月曜日

Destiny


道を作って進むもの。
変えようとするその力も。
大きな壁に囲まれた自分自身を
「動かす」ことも。

その力こそが Destiny


どんなに時間が過ぎても
忘れてはならないものがある。

伝えたい事
残したいモノ
刻みたい時間

潜在意識の中に在る
生きる力を軸にして
大事に受け継ぎ、繋げよう。


世界中の人々が、平和を軸に、
同じように思い合える日が来ますように。
上の画像は、 そんな事を願いながらデザインしました。

人生は、生まれた瞬間から
1人に1冊ずつ与えられる本で、
様々な生き方があって、
全てがハッピーエンドで終わらないかも知れない。
けれど、
生きる力だけは、自分から捨てちゃいけない。
と思います。
諦めないで進む事こそが主軸。



2013.8.13
SOSAKUYA Miyazaki Guest House   Hiro.