2013年11月11日月曜日

私だけが知っている「良さ」

 
私の妹は、子供との早朝散歩を欠かしません。仕事が忙しい時期も、暑い日も寒い日も色んな話をしながら海辺まで歩くそうです。起き上がるのが辛い日も、頑張って行くと、美しい日の出を見る事が出来たり、顔見知りになった方々から子供にご褒美をもらったりと、必ず「良い事」が待っている。
その話を聞く度に、始めると言った時「続くのかな?」と思た事を申し訳なく思うのです。


何かを始めるのには、少しだけパワーが必要ですが、その効果が身体で分かれば、人は前向きに頑張れるものだと思います。
バッグに例えると、自分に無い・それまで持った事が無い色や形に挑戦する時には、誰でも頑な気持ちになります。
ですが、これはオシャレのストレッチと思って始めて(持って)みるのも良いのでは?とお勧めしています。デザイナーさんの感性そのままを理解する必要等ないのです。分からないけれど「好き」だと言う事が大事なのであって、始めてみれば「良いな」が「良いね」に変わります。
一方、無難・・と言うのは、欠点はないもののさして優れているわけでもないと言うこと。それをそのまま使わずに、どこかに一つに自分らしいスパイスを加えてあげるだけで、
「難が無い=無難」は「有り難う=存在そのもの」に変わっていくものではないかと思います。
”欠点があるかもしれないけれど、私だけはこの良さを知っている。”
そう思った方が、オシャレも毎日も何倍も楽しいはずなのです。
「もしかすると飽きるかもしれない。」と、自分を疑わず、もっと自分の目を信じてオシャレを楽しむことができれば、自分の可能性も笑顔も何倍にも膨らんで、日々を「謳歌」することができるのではないでしょうか。

どんな大きな事も、最初のきっかけはほんの些細な事。
先日会った甥っ子は、三年前散歩を始めた頃に比べ、随分たくましく大きくなっていました。





私は、普通とか無難などという言葉が好きではありません。
受け取りかたは人それぞれなので、なにが普通なのか、何が無難なのかと言う線引きも微妙ですが。。少しだけ自分らしく使いこなす。この、「少しだけ」の気持ちが大事だと思います。最初の一歩は勇気が必要だけど、一歩踏み出せたことで、踏み出せなかったそれまでの自分よりも、ずっと素敵になれてるはずなんです。


ちなみに・・
話に出てきた甥っ子は、小学三年生。
会う度に面白い話で笑わせてくれます。
生まれたときから、その素質があったのだと・・
画像整理してて見つけたこの写真を見て再確認↓↓
超ーーーーーー可愛い♡笑
将来は、ノーベル賞を三回受賞する予定だそうです。うん!出来るよ!きっと^^
(一回でも凄いんだけどね)
いっぱい笑って、いっぱい挑戦して、元気に大きくなってね♪^^
(注:画像は、一歳前くらいの時の写真です)




2013年11月5日火曜日

モノへの敬意

 
 
子供の小さい頃の絵や写真、初めてのお給料で買ったもの、
思い出深いモノは、何らかの形で側に置いておきたいものです。
長く使って頂けるとは言え、革製品(革)は生き物なので、
使えなくなる「その時」はやってきます。
オイル切れで表面が劣化し、ひび割れなどがみられると、
残念ですが・・バッグとしては使うことが難しくなります。
ですが、そんな時でも、金具であったり、ベルトのどこか一部分であったりと、
まだまだ使えそうな「呼吸感」が残っている箇所がある場合には、
思いきって、別のモノに形を変えてあげるのも良いかもしれません。
使えそうな部位が革ベルトだった場合、適当な長さにカットし、
キリ等で穴を開け、細い革ひもを通すだけで、簡易ストラップ・
キーホルダー・ネックレス等にリメイク出来ます。
薄く平らな部分である場合は、サイズを測ってカットし、
額縁の縁に、接着剤で貼付けてあげるだけで、オシャレなインテリアとして生まれ変わります。

私がこの仕事を始めた頃のお客さまが
「仕事を初めて最初にここで買ったバッグなんです」
そう言って、出張の途中に立ち寄ってくださり、10年ほど愛用したバッグを買い替え、
前のバッグを手放す事になりました。
見ると、革ベルトの一部分だけは、かすかに呼吸しています。
「この部分だけ切ってもらえますか?新しい鞄に入れて初心を忘れないようにしたいんです」
私はその言葉に感銘を受け、呼吸していた部分だけをカットし、簡単なキーホルダーに作り替えました。

新しいモノは次々に出てきます。定番も新作も、溢れるほど作られています。
大事に使うことは勿論、それまで使ってきたモノ達に対する敬意も込めて、
新しいものも大事にすることが出来れば、それまで生きたバッグ達は幸せなのだと思います。





大事に作られたモノを丁寧に選び、大事に使って下さる方に手渡す。
この仕事の喜びは、その時もそうなのですけど、再開の時が一番嬉しいのです。
上の画像は、数年前のもの。
私が着けてるブレスは、このお客さまと同じ時期に買った同じバッグの金具で作った。
劣化した革部分は、どうしようもなく・・・処分してしまったけれど、
いろんな場所に一緒に行ったバッグだったから、そうする事がとても残念でした。
小物に作り替える。
と言うと、難しそう〜と思われる方も多いかもしれませんが、超簡単!
例えば・・・
こんな端切れたち。
(使えなくなったバッグのポケット部分・ 長過ぎて切った革ベルトの余り・着なくなった洋服の可愛らしいボタンなどなど)

少し手を加えてあげるだけで、こうなります↓

ここだけの話・・・
記事を書いてから作ったので、全部で一時間弱くらいで出来ました!笑
アウトドアのカラナビは革を巻き付け、接着剤でくっつけるだけで可愛らしく大変身!
なんでも捨ててしまうのは簡単だけど、
少しの工夫で「端切れ」が「お気に入り」のモノになるって良いでしょ?


是非挑戦してみて下さいね★



SOSAKUYA Miyazaki Guest House  Hiro.

2013年10月30日水曜日

私だけの宝物


店内にお客様のお子さんが数人集まると、決まって始まるのが「かくれんぼ」や「鬼ごっこ」。「お店の中だから暴れちゃダメ」とお母さんに諭され、先日、子どもたちが始めた遊びは「宝探し」でした。
 小さな紙切れを「宝物」と言って、椅子の下やカーテンの陰に、そっと隠します。叱られまいと気を使いながら、一生懸命探す姿は、とてもかわいらしいものでした。
 バックにも「外観がシンプルな作りなのに、裏生地に小さなかわいいポケットが付いている」というような発見があると、宝物を見つけた時と同じ様にワクワクします。
 ベーシックなデザインなのにステッチワークが絶妙だったり、外側は柄物で、バックを開けると裏生地が目の覚める様な紫のベルベット、といったどこかに一つこだわりがあるバッグや小物は、それだけで特別な気持ちになれると思います。
 一目見て斬新なデザインで、素晴らしいものもたくさんありますが、いつも一緒に過ごすバッグや小物は、素材・縫製・デザインが上質なのはもちろん、どこか一つ自分だけのこだわりポイントを探すことが、毎日楽しく持ち使いこなすコツかもしれません。
 閉店後、掃除をしていると、小さなコインケースの下に、「宝探し」するために小さな手でちぎられた紙切れを一枚見つけました。この紙切れを「宝物」だと思う素直な感性を大人になっても無くさないように、自分だけの小さな宝物を日々探していけると良いな…と「紙切れの宝物」を見て何だかうれしくなりました。




自分のお気に入りのモノになるのかどうかと言う線引きは、
すっごく小さい拘りだったりします。
誰にも見えない部分であることは勿論ですが、
買ってしばらくして発見し、その瞬間から「お気に入り」が
「超お気に入り」になることもしばしば。

子供の頃のお気に入りで覚えてることと言えば・・
直ぐ上に姉が居たため、洋服なんて全てお下がりが当然だった時代に 、
初めて「自分の為だけ」に買ってもらったジャンバースカートだった。
なんてことないフツーのデザインだったけど、
ミシンステッチが・・なんと!「レインボーカラー」笑
初めて学校に着て行った日。
(小6のくせに)皆が自分を見てる様な気がして恐ろしかったのを覚えてます。
あの時、なんで両親は私に服を買ってくれたのだろう・・・。
未だに謎です。



かなり話がそれましたが、
誰でも自分の中に「宝物」を持っていると思うのです。
形の無い大事な宝物を。
目に見えないからこそ、探す楽しみがあると思うし、
見つけるまでの過程にこそ、深い意味があるのだと思う。
いくつになっても、自分だけの「宝物」を探し続けたいですね★

 

創作屋 宮崎Guest House Hiro.


手間ひまかける愛情


お店に居ると、外に出る事はできませんが、さまざまなお客さまに、多くの「教え」を頂くことがあります。
先日、父の代からの長いお付き合いのお客さまが、秋の味覚「栗」を使った渋皮煮を持って来て下さいました。

小さく硬い栗の皮をひとつひとつ丁寧にむく作業だけでも大変なのに、完成品がきれいにトレーに乗せてあり見た目にも美しいのです。優しい甘さと作った労力を思うと、とても有り難く大切においしく頂きました。
 「手間ひまを惜しまない」と言うのは、お料理だけでなく、いろいろなことに重ねられます。もちろん、バッグや小物のデザイン・縫製にも言えることです。見た目に美しいものを、ただ「観賞」するのではなく、じっくり味わい「鑑賞」することこそが、革=生き物への敬意だと思いますし、ただ使いにくいからと言って、すぐに飽きない秘訣ではないでしょうか。

 芸術でもなんでも、創り出すと言う労力の根底には、必ず何かしらの思いや願いがあるように思います。逆に、そう言う精神性の無い"モノ"は、見る人、聞く人、全てにおいて響かないですし、喜びとして残らないものなのでは…と。

 ひと口頰張ると、口いっぱいに優しい甘さの広がるお菓子のように、手間ひまを惜しまずに形になった"モノ"たちには、それぞれの味わいがあるもの。
おいしいものを食べて「口が肥える」、良いものを見て「目が肥える」と言うように、良いものにふれて「手が肥える」ごとに、じっくりその良さを味わっていただきたいと思います。




*栗と一緒に写っているクチガネコインケースは、
京都浪速屋「たとかーふ」シリーズのモノ。
友禅染メッシュと箔かけの革。手間ひまかけた愛情を感じます^^
*そしてちなみに・・
コインケースをのせてる器は、ムスメ作。
画像では分からないようにしてますが、
お皿一杯に自分の名前がデカデカと書いてある。・・自由奔放さを感じます。笑




栗の渋皮煮なんて、一年に一度食べれるかどうか・・・
大好きだけど、到底作る気にはなれないし、作ったとしても成功する気がしない。苦笑
差し入れて下さった濱田さんは、昔から「有言実行」の方。
以前、社交辞令なんて大嫌い!と言う話で盛り上がりましたよね〜^^
本当に楽しいひと時でした。
いらっしゃると、楽しいお話を聞かせて下さったり、
時には、面白くもない私の話に耳を傾けて下さる忍耐の方でもあります。。

お客さまに笑顔になって欲しいと思っているのに、逆に元気をいただくことの方が多かったりして。申し訳なく思いつつも、いただいた元気を活力に変えながら、私が笑顔で居ることでお返ししたいと思っています。

濱田さん、本当にありがとうございました&ごちそうさまでした★
全部一人で食べました!笑






2013年10月26日土曜日

制作中


いつものことですが、なかなか更新できず。汗
制作漬けの毎日です。。

画像は、制作中のモノの一部。
葉っぱを切り抜いたり、イラストで描いたり塗ったり貼付けたり・・
少しずつ形になっていく作業は、神経使うしキツいけど、
やっぱり・・好きなことだから楽しいです^^
(バッグ画像を楽しみにしている方には申し訳ないのですが)


10月も終わりに近づき
そろそろ年末の予定等立て始めている方も多いのでは?
何かを終わらせたり、新しいことを始めたり、
自分を変えるには良い季節。(←良い方にね)
少し立ち止まって振り返り、
改めて見詰め直し、一歩進む。
何事も、目に見えない様な小さな積み重ねで変えていくモノなのだと思います。

秋の深まりと共に
皆様の毎日が、充実した日々でありますように。


SOSAKUYA Miyazaki Guest House   Hiro.


2013年10月16日水曜日

手ぶらを楽しむ


お休みの日にもなると、あちこちで運動会の歓声が聞こえます。
ひたむきに頑張ってる選手らには、両手で精一杯の拍手をおくり応援したいですし、
一生懸命応援する事で、瞬間の感動を分かち合えた様な気持ちにもなれるものです。

だからこそ、スポーツ観戦を楽しむ時には、
出来れば・・バッグは持たず、手ぶらで応援したいですよね。
肩にかけるショルダーバッグはもちろん、
ウエストバッグ、ボディバッグ、リュックサック等、
年齢性別を問わず、アクティブに持ちこなせるものも、
進化しながら沢山出てきています。
デザインも素材も様々ですが、選ぶ際にしっかり見ておきたいのは、
本体とベルトの接続部分。
取り付けが甘いものは論外で、縫い目や金具使いで粗さの目立った物も問題です。
そして、どんなタイプのモノでも、ただ見るだけでなく、
実際に持ってみて自分の姿を鏡に映してみて頂きたい。
お友達と一緒であれば、持ってもらって客観視してみるのも良いと思います。
第三者目線でみる事によって、全体のバランスや、バッグのラインを再確認できます。
そして、柔らかい素材であればある程、中に私物を入れてみて、
重みや肩当たりを確認する事もオススメです。
財布、鍵、携帯等の貴重品、ポーチやハンカチといったものの上に、
スポーツ観戦にはデジカメも必須。
ウォーキングであれば、水分補給のペットボトルも必要かもしれません。

必要最低限をコンパクトにまとめ、持つ事にストレスを感じないようにして、
自分の最高を、演技・表現・競技しているアスリート達に、
思いきり大きな声援をおくってあげたいと思います。




画像は、先週のフェア中にいらしたお客さま^^
「えーー!良いの?良いの?新聞載るの??えーーー!」
と、大盛り上がり(笑)
お二人とも、リュック&ショルダー、とーーーってもお似合いです★
ご協力、本当にありがとうございました。

2013年10月10日木曜日

深い黒

michiamo
soft-kip

上質のキップを使った円形の薄マチハンド。
吸いつく様な繊細な手触り、妥協を許さず鞣し上げた深い深い黒。
熟練の技が光るステッチワーク。
全ての箇所に、丸いカットを施した、デザイナーの拘りもステキです^^

書類も入るサイズなのに、薄マチだからお出かけでもOK★
革のみのシンプルデザインだからこそ、
拘り抜いた素材&デザインで、個性を演出してみて欲しいです。 





って・・バッグ記事書くの久しぶり(笑)
今日は久しぶりに良いお天気だったので、
店の隅っこに、ミニミニスタジオ作って撮ってみました。
ディスプレイしたまま撮ると、拘りの黒色が別物になって・・
このバッグの価値が台無しになるので。ライトの反射なんて論外。

そうして・・
バシバシ撮ってるところにお客さまがいらして・・
「わー!すごい格好して撮ってるんですね」と。笑
はい。
その時、膝立てたまま床に寝転んでました^^;(ハハハ)
「でも、楽しそうですね〜」
はい!
カメラは私の恋人なんですもん〜♪チュ★